最低賃金 平成28年10月から最高は東京の932円 最低は沖縄・宮崎の714円 池上彰のニュース大辞典

今月から最低賃金が25円引き上げられ、時給823円（全国平均）になりました。引き上げ額は過去最高です。
2016年10月5日O.A.池上彰のニュース大辞典から

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最低賃金は都道府県によって違う

安倍総理は最低賃金について、毎年3%程度ずつ引き上げて、時給1000円を目標に掲げていますが、若者たちは1500円への引き上げを求めています。

今月から最低賃金が25円引き上げられ、東京では932円となりました。

ちなみに最も低い沖縄と宮崎では21円アップの714円です。全国平均では823円となり、はじめて800円を超えました。

これは安倍政権の政策に沿った形の引き上げです。

最低賃金引き上げの背景

最低賃金の引き上げの背景は、日本ではアルバイトやパートなどの非正規雇用が全体の4割を占めています。

彼らの賃金は最低賃金の動向によって大きく影響されます。

政府は最低賃金の引き上げで、低迷する消費を活発にしようとしています。

一方、業績の悪い中小企業などは人件費アップで一段と苦境に陥るかもしれません。

そこで政府は賃上げした企業に対する支援策も打ち出しています。

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経営コンサルタントの冨山和彦の考え

ちなみに最低賃金を一気に引き上げれば日本経済が劇的に改善するという見方もあります。

経営コンサルタントの冨山和彦さんが主張するのは高い最低賃金を支払えない中小企業は、倒産したり再編されたりするかもしれない。

しかし今は人手不足なので、失業者は生まれにくい。労働者はより高い企業に転職するだけだという考えです。

冨山さんは税金を使わずに、賃金上昇と消費回復の好循環を全国で生み出すと主張しています。

最低賃金の引き上げは、単なる貧困対策ではなく日本経済の構造改革につながるかもしれません。

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