アベノミクスが失速!?　28兆円にも及ぶ大型経済対策とは　池上彰のニュース大辞典

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アベノミクスが失速!?　28兆円にも及ぶ大型経済対策とは　池上彰のニュース大辞典 [編集]

安倍総理は「未来への投資」と名付けた28兆円にも及ぶ事業規模の大型経済対策を、秋の臨時国会に提出します。
2016年9月27日O.A.池上彰のニュース大辞典から

なぜ大型経済対策を行うのか

安倍総理が「未来への投資」と名付けたのが28兆円にも及ぶ事業規模の大型経済対策です。

大型経済対策を行う理由は、今年に入りアベノミクスが失速気味だからです。

消費の低迷が続いているほか、海外にも不安材料が山積しています。イギリスのEU離脱や中国経済の不信などは日本企業に深刻な影響を与えかねません。

アベノミクスを再び加速させるため、経済対策を打上げたわけです。

経済対策の内容

具体的な経済対策の内容は

・低所得者に1万5000円の給付金を配る
・熊本地震や東日本大震災などからの復興を加速させる
・外国人観光客の誘致（クルーズ船発着の港湾の整備）
・リニア中央新幹線の全線開通の前倒し

リニアは東京－名古屋間を2027年に開業し2045年に大阪までの全線開業が計画されていました。

この名古屋－大阪間の建設計画を、最大8年前倒しするといいます。

経済対策の内容

経済対策の規模

28兆円という規模は、リーマン・ショック後では3番目の大きさです。

当時10兆円程度とみられていましたが、結局3倍近くの28兆円になりました。安倍総理は規模を求めたわけです。

ただこの事業規模は「水増し」されているため、「すぐに効果は表れない」という批判があります。

その理由は28兆円のうち、国と地方が実際に出すお金は7兆5000億円にとどまるからです。

残りは政府系金融機関の融資枠の拡大などです。

融資枠とはあくまで「枠」に過ぎません。中小企業がお金を借りれば効果はありますが、本当に企業が借りるのかどうか疑問視する声もあります。