SSブログ

世界仰天ニュース 体中をかきむしる少女【皮膚むしり症】

体中をかきむしる行為に苦しむ少女がいた。

その少女の病名は「皮膚むしり症」。なぜ少女は体中をかきむしるようになり、現在どうしているのだろうか?

2016年2月17日放送の「ザ!世界仰天ニュース」から

スポンサーリンク

原因の発端となったニキビ


体中をかきむしる症状に苦しむ少女は、カナダ・ダートマスにいたアンジェラ(10歳)。

彼女はクラスの誰よりも早くニキビができたため、からかいの対象になっていた。

そんなとき父親が脳卒中で倒れてしまう。一家の生活は激変。

母親は仕事帰りが遅く、乱れた食生活からアンジェラのニキビもさらに増え、学校ではイジメの対象になってしまった。

sg160218a336.jpg

かきむしりが快感に


まもなく父親は退院したが、重い後遺症で寝たきりの状態。

アンジェラの心が休まる時間はなかった。

ニキビのせいで何もかもうまくいかないと感じたアンジェラは、ニキビを一つ潰した。

sg160218b336.jpg

それが快感だったアンジェラはニキビを潰し始め、気分が良くヤメられなかった。

そんなことを繰り返すうちに、エスカレートしていき、カサついただけの肌を見つけると、無理やり爪で引っ掻いて取り除いていた。

ニキビより不思議な気持ち良さがあった。

病院で乾燥肌と誤診される


やがて、極わずかなシミもむしり取るようになったアンジェラの傷に母親が気づく。

母親が皮膚科の医師に診せたが、乾燥肌で痒かったのだろうと診断されてしまう。

それ以降もかきむしりをヤメられないアンジェラは、正常な皮膚も引っかいたり、つまんだりを繰り返す。

そのときだけ、父親と話せない寂しさやイジメの辛さを忘れることができたのだった。

スポンサーリンク

自己嫌悪に陥るアンジェラ


しかし、ふと我に返ると、汚い傷だらけの体‥自己嫌悪に陥るアンジェラ。

そのころから、肌の見えない服を選び、顔の傷を見られないように、顔を伏せていたがイジメは激しくなる一方だった。

すると、また無性に皮膚をむしりたい衝動にかられてしまうのだった。

皮膚むしり症(Skin Picking Disorder)


アンジェラの病名は「皮膚むしり症」と呼ばれ、その行為により皮膚が損傷し化膿するまで繰り返される精神疾患。

発症するのは女性が多く、幼いころに行為を始める人が多い。

ストレスや不安が主な原因であると考えられていたが、近年の研究で脳の神経伝達物質(セロトニンやドーパミン)の異常が関係しているとわかってきた。

2013年にアメリカ精神医学会で精神疾患の一つに分類された。

アンジェラのその後と現在


誰にも言えない秘密と劣等感を抱えたまま大学生になっていた。この状況から抜け出したい‥精神科をいくつも訪ねた。

しかしそのころの医学では、単なる癖と片付けられてしまっていた。

そんなある日、ネットで自分と同じ症状で苦しんでいる人がいることに気づき、自分もネットで体験を公開するようになった。

すると、それが本にならないかとリクエストがあった。

アンジェラは原稿を出版社に持ち込み、本[*1]を出版。

これが評判になると映画[*2]も制作された。

その後、同じ苦しみをもつ人たちとの交流。

そして信頼のおける心理療法士とも出会った。

現在のアンジェラの体には、昔のかきむしった後はあるものの傷はない。

今でも時々顔の皮膚をむしったりしているが、回復度は80%だと語たり、今は幸せだと語った。

補足説明


[*1]2009年「FOREVER MARKED-永遠に残る傷-」

[*2]ドキュメンタリー映画「Scars of Shame-恥という名の傷痕-」

スポンサーリンク


nice!(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。