福島原発事故 メルトダウン(核燃料デブリ)の処理はどうなるの?
事故から4年半余り、現在敷地内では放射線量を減らす作業が進められている。しかし未だ建屋は瓦礫が散乱し、放射線量は高く、中の詳細なことはわかっていない。そして廃炉を進めるには、核燃料デブリ[*1]を取り除かなければならないのだ。
2015/12/13放送の「サイエンスZERO」から
政府と東電が立てた「廃炉工程表」は次のようになっている。
2021年までに、原子炉建屋の除染作業、内部調査など
2036年までに、核燃料デブリの取り出し
2051年までに、処分・解体
この中で最も困難な作業が『核燃料デブリの取り出し』だ。
今ミューオン[*2]を写す特殊フィルムを使い、原子炉を通り抜けるミューオンの量をこのフィルムで捉えれば原子炉内部を見る試みが行われている。
原子炉に核燃料が残っていれば、その部分だけミューオンが通り抜ける量が減るため、その部分がフィルムに写し出されるというしくみだ。
実際に、2号機で写し出した結果、核燃料が溶け落ちていることがわかり、その量は70~100%だと予想されている。
核燃料デブリを取り出すために、溶けたデブリが何でできているか研究が始まっている。
その研究では、核の燃料棒や制御棒が溶け混ざり合うと「ウランとジルコニウムが溶け合ってセラミックス化した物」や「ステンレス鋼などが溶けて固まった物」が複雑に混ざり合っていることが推測されている。
ステンレス鋼はドリルで簡単に穴が空けるが、セラミックスは簡単に穴を空けることはできない。
そこで核燃料取り出しの技術開発が行われている。その中で注目したのが「高圧水」だ。切ることはできなかったが、ドリルでは歯が立たなかったセラミックスに大きな穴を空けることができた。
またこれであれば、水素が充満された場所でも火花が発生することがなく安全だ。
それでもまだ課題はある。どうしても人が入って作業しなければならない場所があるのだ。そこでこの除染には専用の除染ロボットを使い、実験では8割以上の模擬汚染物質を除染することに成功している。
ただ課題はまだまだ残っている感じだ。
現在は敷地内の放射線量は、毎時87マイクロシーベルト
[*1]溶けた核燃料や構造物の塊
[*2]宇宙線の一つで、建物を通り抜けるくらい高いエネルギーを持つ特徴がある
2015/12/13放送の「サイエンスZERO」から
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廃炉の進み具合
政府と東電が立てた「廃炉工程表」は次のようになっている。
2021年までに、原子炉建屋の除染作業、内部調査など
2036年までに、核燃料デブリの取り出し
2051年までに、処分・解体
この中で最も困難な作業が『核燃料デブリの取り出し』だ。
原子炉内部を把握する技術開発
今ミューオン[*2]を写す特殊フィルムを使い、原子炉を通り抜けるミューオンの量をこのフィルムで捉えれば原子炉内部を見る試みが行われている。
原子炉に核燃料が残っていれば、その部分だけミューオンが通り抜ける量が減るため、その部分がフィルムに写し出されるというしくみだ。
実際に、2号機で写し出した結果、核燃料が溶け落ちていることがわかり、その量は70~100%だと予想されている。
核燃料デブリは何でできているか
核燃料デブリを取り出すために、溶けたデブリが何でできているか研究が始まっている。
その研究では、核の燃料棒や制御棒が溶け混ざり合うと「ウランとジルコニウムが溶け合ってセラミックス化した物」や「ステンレス鋼などが溶けて固まった物」が複雑に混ざり合っていることが推測されている。
ステンレス鋼はドリルで簡単に穴が空けるが、セラミックスは簡単に穴を空けることはできない。
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核燃料取り出しの技術開発
そこで核燃料取り出しの技術開発が行われている。その中で注目したのが「高圧水」だ。切ることはできなかったが、ドリルでは歯が立たなかったセラミックスに大きな穴を空けることができた。
またこれであれば、水素が充満された場所でも火花が発生することがなく安全だ。
核燃料取り出しの課題(高所除染の技術開発)
それでもまだ課題はある。どうしても人が入って作業しなければならない場所があるのだ。そこでこの除染には専用の除染ロボットを使い、実験では8割以上の模擬汚染物質を除染することに成功している。
ただ課題はまだまだ残っている感じだ。
補足情報
現在は敷地内の放射線量は、毎時87マイクロシーベルト
[*1]溶けた核燃料や構造物の塊
[*2]宇宙線の一つで、建物を通り抜けるくらい高いエネルギーを持つ特徴がある
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2015-12-14 13:35
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