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ドクターG 『風呂あがりに倒れた』原因は病名『鎖骨下動脈盗血症候群』

62歳の女性がお風呂あがりに突然倒れた。実はその女性は2週間前にものぼせて救急車に運ばれてきたといいます。患者の意識がはっきりしていたため、救急の研修医が家に帰ってもらおうと考えていたところ、ドクターGは引き止めたのでした。
2016/01/28放送の「総合診療医 ドクターG」から

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主訴:風呂あがりに倒れた


田沼美佐枝さん(仮名)は、62歳の主婦。2周間前に倒れた時もお風呂あがりだった

・去年の健康診断で、血圧が高めだから気をつけるように言われた
 血圧150/93 血糖値130mg/dl LDLコレステロール150mg/d

・救急車で運ばれたときの検査
 頭部のCT:正常、心電図:正常、体温36.9℃、血圧155/90 心拍数85/分 呼吸数18/分

・入浴時間は30分、風呂あがりにのぼせた感じがあったが、倒れたのはしばらくたった後、添い寝から立ち上がったときだった

・頭、胸、背中など体に痛みはなく、麻痺などもない

・若いころ不整脈だと言われ、血圧も高めだった

食生活に乱れはない。今日最後に食べたのは、19:00ごろだった

・前回は、風呂あがりにドライヤーをかけていた時に倒れ、ろれつが回っていなかったが、すぐに戻った

・1か月前に激しく動いた時に、気が遠くなるようなめまいがし、その数日後も目の前が、かすむようなめまいがした
・首を触診したところ硬かった

研修医の診断&カンファレンス(症例検討会)


【研修医の最初の診断と理由/合わない点】
土師先生:椎骨脳底動脈解離[*1]高血圧、ろれつが回らない、めまい/痛みがない
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西見先生:大動脈炎症候群[*2]高血圧、発熱/年齢

大平先生:一過性脳虚血発作[*3]糖尿病、高血圧、脂質異常症/意識を失わない

【失神なのか意識障害なのか[*4]】
美佐枝さんの場合は、救急車で運ばれたあと、意識がしっかりしていたため「失神」の可能性が高い

ドクターGは、美佐枝さんの「(失神前)めまい」は失神に含めても良いと言った

激しく動いた後のめまい→大動脈弁狭窄症[*5]を含めるべき(西見)ただし聴診は正常だった点が合わない

患者さんは低血糖[*6]である→しっかり食事をしている点が合わない

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再現ドラマの続き


・2度目も、頭部のCT:正常、心電図:正常
・胸や首に痛みはない
・聞かれた以外で、めまいはなかった
・3日前に靴を履き終わり、立ち上がった時に立ちくらみがあった。
・3週間前の寒い日にこたつで手を暖めていたら、左手にしびれのような違和感を感じた

研修医の診断&最終カンファレンス


【研修医の最初の診断と理由/合わない点】
土師:ビタミン欠乏[*7]しびれ、失神/食事

西見:抗リン脂質抗体症候群[*8]-/しびれが考えにくい

大平:肺塞栓症[*9]左足のむくみ/呼吸困難がない

【ドクターGからのアドバイス】
症状を繰り返す点がポイントで共通項を見つける。手がかりは6つ(2度の失神、2度のめまい、手のしびれ、立ちくらみ)

迷っている研修医たちに、ドクターGは「映像化して共通項を探しましょう」と助言。すると‥
【共通項1】ドライヤーを使ったとき、ダンスをしたときなど、手を上げていた
【共通項2】靴を履く時、こたつで手がしびれた時、左手を使っていた

ここで新たに出てきた病名は「鎖骨下動脈盗血(とうけつ)症候群」[*10]
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この病気の原因として動脈硬化がある。

しかしドクターGは「鎖骨下動脈盗血症候群」では説明できないことがあるという。それは、2度目に失神した(添い寝から立ち上がった)時、左手にまつわるエピソードがないことだ。

そして失神の一番の引き金になった点を思い起こさせた。すると土師先生が本を読み終わった後、「電気を消すのでは?」と意見を述べた。そうこの動作はドラマの中にはなかった場面なのだ。

さらに行うべき診察として、両手の血圧を計り、右に比べ左の血圧が低くないか診る。実際に美佐枝さんの血圧を計ったところ、右156/92、左131/72だった。

最終診断


鎖骨下動脈盗血症候群

いち早くこの病気を疑ったドクターGは、問診の中で患者心も気づかない細かいエピソードを拾い集め、病名を突き止めた

美佐枝さんは血管を広げる手術を受け、元気に暮らしている

ドクターGのメッセージ


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今日一番のメッセージは、病歴を映像化しろということです。病歴を明らかにして、それに加えた簡単な診察で、かなりなところまで(病名を)絞り込める。

こういう訓練は、特に初期の段階のドクターには、最も重要な訓練でもある。

補足情報


今回のドクターGは、東京城東病院 志水太郎先生

研修医の先生は次の3名
・福岡県 健和会大手町病院 土師(はじ)康平先生
・山形県 鶴岡市立荘内病院 西見由梨花先生
・大阪赤十字病院 大平純一朗先生

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